10年で年収を10倍にアップした方法

最近はFIREブームと言うことで経済的独立を果たすための方法について、さまざまな情報が飛び交っていまね。

 

作家の橘玲さんが言っているように、お金持ちになる方法は単純に3つしかないですし、それを公式に表すと以下となります。

 

(収入 - 支出) + (資産 x 運用利回り)

 

この方程式から、お金持ちになるには、次の3つの方法となります。

 

 

収入を増やす

支出を減らす

運用利回りを上げる

 

 

この中で、FIREに関する情報のほとんどは、②に関連する節約術か、③の投資の運用成績を上げる方法に偏っていて、①の収入を増やす点については、本業で収入を上げる方法についての情報がすごく少ない気がしてます。副業の話は多いんですけどね。

 

なぜこんな話をしているかというと、自分がFIREできた理由は、②の支出最適化でも、③の投資の成功でもなく、単純に①の収入を増やしたからなんです。自分の場合、本業の年収は10年ちょっとで、なんと10倍になったんです。

 

これは、すごくラッキーなことがたくさんあったお陰で、短期間で年収がグングン上がったと言うのは事実です。

 

でも、振り返ってみると、単純に運だけによる結果とは言い切れないので、年収アップに向けて取った自分の戦略について書いていきたいと思います。

 

FIREを目指している方の参考になる点が少しでもあれば、すごく嬉しいです。

 

まず大前提として、10年前にはFIREなんていうコンセプトはなかったですし、40代でセミリタイアする目標なんて、その当時はイチミリもありませんでした。

 

と言うのも、35歳当時の自分は妻と息子1人の家族持ちだったにも関わらず、貯金はほぼゼロでした。貯金ゼロに至った経緯を説明すると長くなるので割愛しますが、簡単に言うと、自分が病気をして無職となった数年間のうちに家族の貯金が底をついてしまったのです。

 

その後、就職活動を始めたところ、ラッキーなことに以前勤めていた会社に再度拾ってもらい、なんとか社会復帰できました。

 

とは言え、病気が完治していない体では、以前やっていた(数億円規模のITソリューションを大企業に販売する)法人営業の仕事はハードすぎて無理なので、退職前と比べて給料は約半分の内勤営業として再スタートしました。

 

このような状況の中で、将来的にどうやって給料を上げるか色々考えました。給料を上げないと一生働き続けないといけないですし、子供が大きくなって教育に投資することもできなくなってしまいます。

 

自分としては、当時かなり追い詰められた状況だったので、直近の1年ですぐに事態を改善できるとは到底思えませんでした。でも、10年単位で考えれば何とか勝負できる可能性があるのではないかと思ってました。

 

これは、米国IT企業大手のセールスフォースドットコムの創業者であるマーク・ベニオフさんが著書に記していた、「人は1年で達成できることを過大評価しているが、10年で達成できることを過小評価している」と言う、言葉に触発された考え方です。自分はこの言葉が大好きで、人生の指針のひとつとしています。

 

多くの人が元旦に今年1年のさまざまな目標を作りますが、それらの目標は1年で達成可能と思われる範囲のものなので、(仮にその目標を達成できたとしても)人生という長期スパンのプロジェクトで考えると効果は非常に小さいです。

 

逆に、10年単位の目標を掲げ、それを10年という長い歳月をかけて達成できると、人生への貢献度は桁違いに大きなものとなる可能性を秘めています。せっかく目標を立てるなら、より長期のものが良いと考え、10年後の目標を立てることを選びました。

 

あともう一つ、自分の戦略作りのベースにした考え方が、元リクルートで民間人初の公立学校の校長先生をされた藤原和博さんのもので、3つのキャリア(強み)を掛け算して、30年で40-50代に100万人に1人の希少性をゲットすると言うものです。

 

自分の場合は10年スパンでの戦略として、まずは1000分の1の希少性をゲットすることで年収を大幅に上げることを目標にしました。

 

私が働いていた外資系IT企業には、法人営業として超一流のプロの営業マンが多く在籍していました。当時の彼らは1億円を大幅に超える年収で、フェラーリで通勤してくるような人たちです。

 

入社した当時は、彼らのようになりたいと思っていたこともありましたが、超一流のメジャーリーガーのような彼らと日々接している中で、とても自分が太刀打ちできる相手ではないと悟りました。多くのプロ野球選手が実際の大谷選手のバッティングや投球を見て、自分との実力差を肌で感じる感覚に近いかもしれません。

 

実力が足りないだけでなく、病気というハンデを持っていた当時の自分は、彼らのように法人営業として頂点(1万分の1 / 1000分の1)を極めることを諦め、10年かけて営業のメジャーリーガーたちの年収に近づくためには、彼らとは全く違うルートでキャリアアップする必要を感じたわけです。

 

この10年スパンで掛け算を使ってキャリアアップする方針を、どのように具体化して実践に落とし込んだかは、次のエントリーで紹介したいと思います。

 

ではでは。